喪失した「将来の得べかりし利益」をいいます。
保険事故によって被害者が死亡したり、後遺障害が発生したりしたときに生じます。
死亡の場合は、被害者が生きていたならば得られたはずの利益であり、後遺障害の場合は、労働能力の喪失または低下によって生ずる将来の収入の減少です。
逸失利益は、死亡時に無収入であった幼児や主婦の場合にも認められます(最高裁判決昭和49年7月19日)。
死亡の場合の逸失利益は、次のように算定されます。

逸失利益(純利益)=(死亡当時の年収−本人の年間生活費)×就労可能年数

この逸失利益は、将来に得られるものであるので、これを現時点の額に換算するためには、中間利息を控除しなくてはならないが、その方法に新ホフマン方式とライプニッツ方式とがあります。
わが国では、裁判所によって新ホフマン方式(大阪)を採用したり、ライプニッツ方式(東京)を採用したりしていたため、裁判所によって格差がでることが問題となっていましたが、東京地裁、大阪地裁、名古屋地裁の交通集中部で協議を行い、平成12年1月1日以降に発生した事故については、ライプニッツ方式によることで統一されました。
損害保険各社は、東京・大阪・名古屋の3地方裁判所から逸失利益の算出方法をライプニッツ方式に統一しようとする共同提言が示されたことを受けて、自賠責保険の支払基準も同提言の内容に合わせることとしています。